05.3.18 アンタ達、死ぬぞ!<ブレーキ修理編>


HさんTN360のマスターシリンダー

まずは石川県で復活作業中のTN360のマスターシリンダーです。他の部分はほぼ終了したらしいのですが、マスターのピストンが固着して抜けないとのことで送られてきました。見た瞬間「うわっ、ダメかも?」と思いましたがなんとか抜けました。よかった〜。

さて、今回はこのところ続いていたブレーキのトラブルを一挙に紹介します。いくらエンジンがブンブン回っても止まらないんじゃ危険きわまりないですね。教習所の安全運転の映画のごとく、我が身に置き換えてご覧下さい。今回は2元中継です。記事は縦にご覧下さい


栃木県宇都宮市Sさん/N360タイプ2

症状:ブレーキペダルが戻ってこなくなって、ドラムを引きずってしまうので思いきって踏めない。
人となり:こんな状態で大雨の中、栃木からはるばる自走でやってきた。アンタ死ぬぞ!

 

埼玉県狭山市Tさん/N360タイプ3

症状:踏んでも踏んでも全然止まらない。思いっきり踏むとリアがロックして、どこまでも滑走しちゃう。
人となり:去年末、エンジンの調子出しの時に指摘していたのだが、そのまんま数カ月間走行していた。アンタ死ぬぞ!

 

 

フルード漏れはありませんが、サビによるヒドイ腐食が原因で、エヌのブレーキ機構の特徴であるシリンダーのスライドがうまく働いていません。おそらくブレーキを踏んだ時、スライドしたシリンダーが戻ってこない為にトレーディング側のライニングがドラムから離れなくなってしまうのでロックしちゃうんですね。   まずはフロントです。両輪ともフルードが漏れまくっていて、ブレーキダストと混ざってグリス状になっちゃってます。もちろんライニングはもう使えませんので張り替えです。カップも全然張りがなくなっていましたので交換しましたが、シリンダーの磨耗が気になります。

 

ここまでの状態だとサビ落としは必須ですのでバックプレートごと外してしまった方が早いですね。でも、一枚目の写真のごとくパイプも簡単にちぎれてしまいました。ブレーキ周りは“浜辺でも走ったか”と思うくらい、内外ともにものすごいサビがはびこっています。   リアの左側はフルードが滲んでいるくらいで済んでます。ピストンの動きも良好ですが、シリンダー内を洗浄、内壁を整えてカップ交換です。ライニングもほんのすこしフルードが染みてますのでせっかくだから交換しましょう。

 

サビを落としたらもちろん鉄板むき出しになりますので実用ペイントを施しました。シリンダーやライニングもあらかじめ組み付けておいた方がラクですね。普段はよっぽどじゃないとペイントまではしません。ひさびさです。ドラム内側もかなりの腐食跡があり、ゴルフボール表面のディンプル加工みたいになっています。いままでに何があったんだろうか・・   リアの右側です。ブレーキダストはあるものの一見正常と思われましたが、なんとピストンが固着して全く動いていなかったようです。ということはフロントも全滅だし、フルードにじみの左リアだけで止まっていたということになります。ものすごいですね。これはもう死ぬか殺すか、という“キル・ビル”状態です。

*キミたち、生きているって素晴らしいよな〜*

いや〜、2台ともなかなか迫力がありましたよ。「お〜っ、スゲぇ〜」と叫びながらの作業でした。これからも常日頃からマスターシリンダーのカップを覗いてフルードの量をチェックする習慣を励行して下さいね。正常な状態であっても“クルマは急に止まれない”ですから。

これだけではありません。こないだの日曜日に工場へふらりと遊びに来た“カフェ野郎”さんのZも「来る途中から片効し始めちゃって・・」と、開けてみたらフルードがライニングに回っていました。カフェさんのZの作業風景はご本人のHP↓で紹介されると思います。(自慢の一眼レフデジカメで写真を撮ってましたから・・)それではみなさん、日常点検を忘れずに。(我が家のクルマが一番あやしい!)

<アンタ達、死ぬぞ!・ブレーキ修理編> おわり