まずは工場のニュースから。どうです、上の写真。麗しいお嬢さんがコーヒーをたててくれてます。まさに“はきだめに鶴”いや、“コエだめに1億円”といった感じでしょうか。ウンコまみれになっても絶対拾っちゃうよね。この方はオフィスコーヒーサーバーの営業娘、M・Mさんです。しかし、こんな怪しくキタナイ工場によく営業に来るよね。オイラをコーヒー野郎だと知っててのミッションか?しかも地図を見ても到着できない人が多いのに・・・。そうです、あまりにも麗しいお嬢さんなのでまんまと契約しちゃいました。このページを最後まで見ればそんなオイラの気持ちがわかるでしょう。 |
今回は千葉県のTさんのステップバンです。燃料残量計が不良で常時からっぽ(エンプティ)を指しているのでいつでもガス欠に気をつけて乗っていたそうですが、先日ついに勘を誤って立ち往生してしまったそうです。これにだいぶ懲りたらしく、いよいよ原因を突き止めて修理することにしました。 メーターが動かない原因ははセンサー、メーター本体、または渡りのハーネスしかないですね。検証した結果、原因はセンサーと判明しました。 |
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タンクを半降ろし まずはセンサーを取り外す為、ガソリンを抜いてタンクの固定ボルトを外して車体との隙間をつくります。タンクにはエンジンルームへつながるラインや給油口からのジャバラホース、パーキングブレーキのワイヤーなどもからんできますので、各パーツにストレスを与えないように作業します。矢印の部分がセンサーです。 |
センサー本体 センサーが外れました。矢印部分が“フロート(浮き子)”になっていてガソリンの水位情報をを電気信号に変換してメーターに情報を伝えています。不具合の原因として、フロートのアームがサビなどで固着している場合もありますが、このクルマの場合は外から見た動作は正常です。ということは内部の不具合ですね。 |
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断線してた 燃料センサーは現在では入手が困難なので、現物でなんとか対処することにしました。カシメを外して中をあらためてみますと、矢印部分のニクロム線が断線しています。実際には先に書いた“電気信号どうのこうの”なんて難しいもんではなくニクロムコイルの可変抵抗です。抵抗のコイル部分での断線ですと修理も厄介ですがここならなんとかなりそうです。ただ、髪の毛くらいの線の細さとハンダの乗りにくさのおかげで慎重さを要してしまいます。 |
テスターにてチェック 無事につながったかどうかテスターで抵抗値をチェックします。上限(F)と下限(E)は矢印の爪を曲げて調整します。今回の場合は接点のアームがくたびれているせいか、上限の時に抵抗がゼロになってしまうのでちょっと調整しました。全く抵抗がないとメーター本体にダメージを喰らいそうな気がしたのですが、そのへんは気持ちの問題ですかね。
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ドレンワッシャー タンク内のガソリンを排出する為のボルト部分にはアルミや銅のワッシャーが使われています。これらは柔らかい材質なのでボルトを締め上げると変型して密着するというわけです。基本的には一回使いきりで新品を使わなくてはいけませんが、砥石で段付きをならして再使用します。この方法は何度も使えませんけど。左が使用済みのもの、右が修正したものです。エンジンオイルやミッションオイルのドレンワッシャーも同じ要領です。 |
ガソリン再注入 イグニッションスイッチをONにしたままガソリンを注いでみます。「おっ、メーターがだんだんあがってくるぞ、」というわけで、無事に結果が出ました。ガソリンを入れてある容器は工場の流し台に使っているものとおんなじアルミ鍋です。実はこの作業用にもうひとつ確保してあるんです。改めて写真でみるとストーブの上にガソリンを入れた鍋を置いているのが恐ろしい気がします。もちろん火はついてませんけど。 |
ささいな事ですが、機能すべきものが機能するとウレシイですね。オーナーもこんな当たり前の事にひどく感激しています。その様子はご本人のHPでもぜひご覧下さい。とってもキレイなStepVanです。 Hello.step! |