*前回までのあらすじ* 写真は製作したメインハーネスです。むしろ このように見えないところの作業の方が気合いが入ったりします。 |
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メインハーネスの製作 ねずみの仕業と思われる断線が一番ひどかったメインハーネスを製作します。古い配線や端子は被覆の中で腐食していることもありますし、腐食した配線により抵抗が増えると発熱の原因にもなります。電導体は熱を帯びると電流が流れにくくなる特性がありますので、余計に抵抗が増してまたまた発熱するという悪循環です。ということで思いきって新調してしまった方が面倒がありませんね。 |
ハーネステープを巻く 最近ではネトネトになりにくい“ハーネステープ”なるものが売っていますのでありがたいですね。普通のビニールテープを使用する場合は日東(ニットウ)製がオススメです。きれいに巻くには片端を固定して、引っ張り過ぎずユルすぎずの要領で1/3程度重ねながら巻いていきます。写真では机の引き出しに挟んで足で抑えて作業しています。端子をカシメるときは先端の長さを揃えておくと車体に取り付けてジョイントした時に だぶついたりせずキレイにまとります。 |
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いよいよプラグに点火 製作したハーネスをフレームに通したら用意したバッテリーをつなぐ前に一応+端子とアースが短絡していないかテスターでチェックします。もちろんOKでしたのでイグニッションをONにしてみますとニュートラルランプが点灯しました。他の灯火類もバルブが生きているところは動作するのでここまでは成功ですが、あいかわらず火花は飛びませんね〜。次に疑うのはコンタクトブレーカーです。 |
コンタクトブレーカー コンタクトブレーカーは左サイドカバーの小窓を覗くと確認できます。ポイント面が白く荒れていたのでペーパーで整えた後、ギャップを仮調整します。目安は最大に開いたところで0.3mmくらいでしょうか?磨耗したポイントはマニュアル調整値通りにはいかない場合がありますので、フライホイールを回しながら点火マークとポイントの動きとの関係をよく観察してあらかた調整しておきます。 |
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エンジン始動 いよいよエンジンがかかりました。始動させたら規定のアイドル回転数になるようにキャブも仮調整します。その上でタイミングライトを使ってポイントを合わせ込んでいきますが、フライホイールの小ささの為にバッチリ合わせるには根気が必要です。カブエンジンは少々タイミングがずれていても走ってしまいますが、ココのセッテイングでパワーの出方に大きく差が出ますので重要な作業です。もちろん実際に走った時の好みなどもありますので、また再調整することもありますが、まずはこの段階でメーカーが設定したセッテイングを一度体感しておくと、その後の好みによる味付けの参考にもなりますね。 |
調子は出たかな? ポイント調整を始めるとあっという間に午後になっていましたが、じっくり時間を掛けても決して損にはならない作業です。タイミング調整が終わったら最後にキャブを調整します。といってもこのキャブはスロー調整だけですのでこれはすぐに終わっちゃいますね。ニードル位置なども含めて走り出してから煮詰めればOKです。ノーマル状態でしたらこの先はそんなに苦労することはないと思います。でもコイツはガソリンコックから漏れがありますのでこれをなんとかしなきゃなんないですね〜。アイドルも非常に安定していますし、吹け上がりも鋭く良好なのでこれにて良しとします。 |
プラグも点火してエンジンの調子も出たし、まずは一安心です。早速各ギアに入れて潰れたタイヤのまま工場の中で少し動かしてみました。どうやら走れそうな感触です。長期間ほったらかしてある単車はクラッチが貼り付いてしまうことがあります。軽微な場合でしたらガツンとギヤを入れれば はがれることもありますが、強固な貼り付きの場合はギヤ欠けなどの原因にもなりますので旧車にはあんまり使いたくない方法ですね。カブの遠心クラッチは貼り付きの現象が出にくい構造なので助かりました。通常のハンドクラッチの単車を長い間保管する時にはクラッチレバーを強力なゴムバンドなどで握った状態にしておくとクラッチ板の貼り付き防止になります。 一気にいっちゃってグランドフィナーレとなる予定です。 |
コーヒー娘の記事(05.8.27)の時に、なんの気なしに「コップがないね〜」と言った(書いた)ら、それからというもの みなさん紙コップを携えて工場に来るようになりましたので、あっという間にこんなに沢山のコップが集まりました。こういったお心づかいが、ま〜ホントにうれしくてたまりません。またまた皆さんのおかげで工場が成り立っているのだと再々認識致しました。この場を借りて皆さんに心よりお礼申し上げます。また、ホームページも隅々まで読んで頂きありがとうございます。こうなってくるとなんだか責任重大ですね。あまりにもはしゃぎ過ぎてるときにはどなたか止めて下さい。みなさんのキビシイ愛のご指摘、真摯にお受けいたしますので・・ |