05.12.14 回転部品は消耗品<補器類リビルドなど>



求む!チャレンジャー

年末が近くなってきて溜まりにたまった宝(ゴミ?)を処分される方もいらっしゃるようです。この写真の水冷Zも仕方なく処分となりました。どなたか引き取ってもらえません?現状エンジンはバラされていて車内にあるようです。ボディーの状態も悪いですがチャレンジャーにはもってこいですね。直すもよし、部品取りにするもよしです。この写真はブレーキをはがしに行った時のモノですのでちゃんと転がりますよ。現在はココから移動していますが工場からクルマで10分くらいのところにありますので取りに来ていただければ差し上げます。状態についてはくれぐれも期待は禁物です。

12/18追記
この記事掲載から4日後、千葉県の勇敢なチャレンジャーの方に引き取られていきました。よかったね〜


EAのオルタネーター

発電機のリビルド

クランクのプーリーによってウォーターポンプと共に常に囘されている オルタネーターは定期的にメンテが必要です。ブラシがなくなって発電しなくなったり、ベアリングの磨耗によりゴロゴロと異音が発生してきたら寿命となります。ブラシの磨耗の場合はCHGランプが点灯します。ベアリングの磨耗の場合は異音と共に回転が重くなったり電装品(ヘッドランプ、クーリングファンなど)を作動させた時にアイドル回転が落ちたりしますのでそんな時はチェックして下さい。

通常のリビルドの場合、ブラシ、ベアリング交換、内部洗浄、導通チェックなどを行ないます。洗浄前の内部はカーボンの削りかすで真っ黒です。

(左:リビルド後、右:リビルド前の内部部品)


EAのスターターモーター

スターター(セル)モーター

スターターもオルタネーターと同様、モーターですので使えば使う程消耗します。また、漏れたオイルに付着した泥などの汚れによって可動部分やワンウェイクラッチなどに不具合を来す場合もあります。クランキングに問題がないのに回転が重かったり、キーをひねってもカチッと言ったっきり回らなくなるなどの症状が出はじめた時は寿命が近いと推測されます。回転しない時には木ハンマーなどで本体を叩いて刺激を与えると回転することもありますが、時間の問題です。

消耗部品を交換し、内部洗浄、導通チェック、可動部分の点検の後、グリスアップして組み付けます。スターターはエンジン始動時にしか使用しないパーツなので、走行距離に関係なく始動性の悪いクルマ程寿命は短くなります。


足回りの回転部分

ハブベアリングなど

1.ドライブシャフトブーツ破れ
内部に封入されたグリスが完全に無くなってしまうとやっかいなことになります。
2.ロアアームボールジョイントのガタ
ハンドリングにも影響しますし、振動によりハブベアリングなど関連箇所にも悪影響をおよぼします。
3.ハブベアリングのガタ
走行中にゴーッというノイズが出たら要チェックです。ココの不具合もブレーキなど他の箇所に悪影響です。

一気に分解

このクルマは試乗してみたらロードノイズと共にハンドルが取られル症状が出ていました。ジャッキアップしてタイヤをゆすってみるとかなり大きなガタがあり、上記の箇所が全滅でしたのでナックルごと車体から分離して作業しました。

これはすごい!

ハブベアリングを取出してみてびっくりです。ベアリングのアウターレースが内外共に縦にキレイに割れています。完全に割れたのは抜く時に叩いたからのようですが、合わせ目の白い部分以外にクラックがあったのでしょう。ここまで切羽詰まった状態のベアリングはさすがに初めてです。


しつこいようですが、誰かこのクルマ要りません?
(おかげさまで、すでに引き渡し完了)

 
やっぱり回転部分は消耗品ですね。特にベアリングはシールタイプもそうでないタイプもグリスが変質して消耗を早めるようです。グリスは常温ではねっとりしていますが、回転の摩擦によって柔らかくなり、また冷えて硬くなりを繰り返すというかなり過酷な条件で使用されていますので仕方がないですね。また、なんらかの理由で水分が混じったりするとほとんど役目を果たさなくなります。というわけで、回転部分は定期的に点検交換が必要な部分なのです。

 

 

回転部分は消耗品<補器類リビルドその他>
おわり