06.6.12 エンジン搭載〜修理完了<モンキーCZ100>・その3



 

前回はクランクを入れ換えてクランクケースを組み立てたところまででした。今回はいよいよ最終回、エンジンやその他パーツを組み付けて完成までです。ご覧のように机に載っちゃうくらい小さいです。普段は工場の空いたスペースに置いておいて、作業する時だけ引っぱりだしてくるワケです。クルマと違って作業を始めたら終わるまで動かせないという事態にならないので、とってもイイ子ですね。


エンジン搭載準備

点火タイミング、タペット調整

タイミングとタペットの調整は車体にエンジンを載せてからでも可能ですが、車高が低い為、排気側のタペットは寝そべらないと覗けなくなりそうなので、エンジンが作業机の上にあるうちに済ませておきます。タイミングはエンジンをかけてから改めてダイナミック状態で微調整します。小さいバイク程、二輪のリフトがあった方が便利かもしれませんね。

キャブも先に搭載しておく

しつこいようですが、小さい車体なので各パーツの収まり方も絶妙に入り組んでいて、キャブは単体では外れません。ということは先に搭載しておかないといけませんね。その他、ヘッドにオイルを供給するパイプや忘れがちなブローバイのホースなども組み込んでおき、忘れ物がないようにしっかりチェックです。

車体パーツの組み込み

車体パーツの組み込み

エンジンを積んだらエキパイ、ドライブチェーン、エアクリーナー、タンク、シートなどを順番に組み付けていきます。キャブのインシュレーターはフレームパープにつながって、エアクリーナーはタンクの下にあります。シートはその後に取り付けます。非常に入り組んでいるので、順番を間違えないようにしながら、さらにはキズを付けないように組み込むのがタイヘンです。

その他もろもろ・・

燃料コックの修繕

燃料コック付近から若干ガソリンもれがあります。パッキンはしっかりしていましたが、レバーの後側が少し荒れていたのでオイルストーンで平滑にします。ここにゴミなどが噛み込んだ場合も漏れや滲みの原因になります。

エキパイ内部洗浄

オーバーホールする前にはオイル上がりあったと思われます。また、燃えなかったガソリンも混じっているようです。マフラータイコ(メッキの三角のパーツ)にドレンボルトがありますのでそこから抜いてみましたが、結構な量が溜っているので思いきって全部外して灯油で洗浄しました。三角タイコはこれまた入り組んでいて、リアフェンダーを外さないと車体から取りだせませんでした。

いよいよ試乗

エンジンをかける前に・・

全ての準備が整ったら、エンジン点火の前にタペットカバーを外して内部を覗きながらキックを踏み、オイルが上がってくることを確認します。何度か踏んで矢印付近からオイルが送られてきたのが確認できたら、さらに100回くらいキックして十分にオイルをまわしてから、いよいよイグニッションをONにして点火です。

仮ナンバーにて試乗

無事始動しました。点火タイミング、キャブを再調整してとりあえずアイドルさせてみます。お〜っ静かです!カブエンジン独特のトコトコという音が心地よいですね。しばらくアイドルさせた後、外回りの用事を兼ねてちょっと試乗してみることにしました。身長168cmと小柄なオイラが乗ってもこんなライディングポジションです。ちなみにオーナーは大きい人です。


完成!

 
走り出すとエンジンは絶好調ですが、前後リジットのサスはお世辞にも良い乗り心地とは言えません。ちょっとタイヤ空気圧を下げてみると違うかも。試乗に出かけたはいいけど、車道に出て一般のクルマと走るのはかなりコワイです。他のクルマの運転手の視野に入るように気を使いながら走らなくてはならないので外回りも一件だけで切り上げてすぐに工場に戻ってしまいました。
とはいえ、とってもカワイイ魅力的なヤツであることには変わりありませんね。無事に結果も出たのでメデタシメデタシです。

 

 

エンジン搭載〜修理完了<モンキーCZ100>
おわり