06.10.20 プライマリーチェーンの交換<N3>



プライマリーチェーンの交換

今回は埼玉県Yさんのエヌのプライマリーチェーン交換です。特に走行上の不具合はないのですが、チェーンが伸びてしまうとスプロケットの磨耗も早くなりますし、あんまりひどくなるとオイラのエヌみたいにスロットルのオン、オフ時にボヨヨ〜ンというたるみ現象が出てきたりします。(うまく説明できない・・)走行距離を重ねているクルマは点検した方がいいかもしれませんね。


エンジン搭載状態で作業

まずはクラッチ回りから

プライマリーチェーンが組み込まれている左クランクケースカバーに到達するにはクラッチ回りは全て取り外しです。ついでにライニングの厚みの点検、内部の清掃、グリスアップなども行なっておきます。プレッシャープレートはダイナミックバランスを合わせてあるので組み合わせ位置に注意します。

サイドカバーに到着

左サイドカバーをあけるには沢山の6mmボルトを外さなくてはなりません。隠れて見にくいところにもあったりしますので注意です。また、エンジンマウントが引っ掛かってしまいますので知恵の輪のようにうまいことくぐらせないとボルトも抜きにくいですね。さらに貼りつきが強固な場合は泣きたくなります。


いよいよプライマリー本体に到着

カバーが外れたら

サイドカバーが外れたらオイルポンプを残していっさいがっさい外してしまいます。ドライブギアは組み立て式なのでバラバラになります。(矢印付近)ドリブンギアはエヌ3ですとダンパーが組み込まれた厚みのある組み立て式のタイプもありますが、その場合はサイドカバーも専用のモノがついています。(このクルマは一体式)カバー内側はオイルポンプの吸い込み口なので必然的にクランクケース内のゴミが集まってきます。なんだかゴムやギヤのかけらがありますね〜。このゴミの検証も非常に重要です。


部品の状態を検証

オイルシールなど

<写真左>クラッチプレッシャープレートのオイルシールです。上のサイドカバーの写真でもわかるようにオイルがにじみ出ていた模様です。これは交換しておきましょう。

<写真右>ケース内のゴミのゴムはどうやらコイツです。チェーンテンショナーのダンパーゴム(矢印)が砕けてしまっています。交換用の手持ちのモノはローラーの部分の磨耗がありますが、目をつぶって使っちゃいます。


パーツを洗って復旧

いよいよ復旧

他のパーツも洗いながら細かくチェックします。とはいえ、部品の供給がないのである程度は黙認と修正ですけど。
組み込み時にはオイルポンプの上端付近にあるベアリングやワッシャーなど(写真左矢印付近)をうまく合わせてやらないと大変なことになりますので最新の注意をはらって組み込みます。車載状態だと非常に作業しにくいですね。


組み込んで終了

チェーンなどの組み込み

ドリブンギアを観察するとわかりますが、チェーンは半コマずれた状態で組み込まれます。ということはドライブギアも半コマずらして組み立てるわけです。また、テンショナーのバネの向きなども間違えないように組み込みます。

カバーを戻して終了

あとは元通りにカバーをかぶせてクラッチを組み込めば終了です。ここだけキレイでなんだか違和感がありますが、今年中にシリンダーもオーバーホールする予定です。これまた楽しみですね。



次回予告!


先日、抽出汁野郎のブログに掲載した写真です。ライフのバルブが見事に砕けていますね。これについてライフワゴン乗りの“KABAさん”からご質問を頂きまして、後日ここで検証の結果をご報告しますとお約束したんですが、余裕がなくてまだバラしていないのです・・・次回のネタはコレということで、ちょっとお待ち下さいね。最近更新のペースがガタ落ちですが・・ガンバリます!

 

 

プライマリーチェーンの交換<N3>
おわり