07.4.5 宿題を片づけよう!<電装パーツいろいろ>



机の上がせまいな〜



作業机の上がやたらとせまいと思ったら、パーツ皿に入った宿題がいくつかありました。「そのうちやろう」と思っていた電装小物パーツ達です。またちょっと忙しくなりそうなので今のうちに机の上を片付けてしまおうということで、そのパーツ皿の中身の作業をご紹介します。

写真はあんまり関係ないけどかみさん用のオートマシャリィです。エンジンは絶好調なんだけどオイルドレンボルトの部分にクラックが入ってしまい、漏れがヒドイ。団地の駐車場は人が倒れてるかのごとくオイル漏れの跡が・・・これも去年の冬から放置してあったのですが、いよいよ作業に入りました。コイツはセンタースタンドがフレームについているのでエンジン降ろしもラクチンですね。


* 今回の記事の内容について一番下に追記訂正があります、要参照です! *


TN燃料メーターの修理

メーターがいっちゃうとはね

TNの燃料メーターをお預かりしました。針が全く振れないとのことです。このテの不具合はタンクに差し込んであるセンサーの場合が多いのですが、メーター側がいっちゃうとは・・メーター内部は髪の毛よりずっと細いエナメル線や、見るからにナイーブなバネ的なパーツなどが満載ですので掴んで持ち上げるのにも気を遣いますね。

割れてる・・

以前にも開けられた形跡があります。矢印部分のスタッドベースはボール紙のような材質ですのでナットの締め具合なんかで簡単にグシャっとなっちゃうようで、すでにボンドで補修されています。また、エナメル線もボンドで止められている部分がありました。これは半田作業と内部接点の洗浄、バネ接触部分の調整を行ない、電流を流してみると無事に針が動きました。




ウォッシャーモーターの修理

モーターの不具合

エヌ3に取り付けられていた(でもこれは社外品ですね)ウォッシャーモーターが動作しません。しばらくスイッチをオンにした後に本体が熱を持ってしまうような場合は電気的な問題よりも固着の場合が多いです。水回りパーツですので腐食も仕方がないですが、それならそれでメンテしやすい構造にして欲しいもんです。今回は内部のサビを取り除き、接点などを整え、内部に水が入らないようにパッキンにも加工を加えて完了です。




 

ソレノイドスイッチの修理

ソレノイドバルブ

エヌのシングルキャブに装備されているスイッチです。イグニッションONでニードルが引っ込んでガソリン通路を開ける為のものなのですが、これが壊れてしまってもなんらかの方法でふさいでおけば問題ないんですけどね。でもせっかくだから壊すつもりでチャレンジしてみましょう。

まずはバラしてみる

ソレノイドスイッチは、鉄芯のまわりに電線を巻いて、その両極に電流を流すことによって磁力を発生させるという構造です。その磁力でニードルを引っ張っているんですね。で、コイツはコイルが断線してました、しかも巻き始めの部分。巻き終わり部分ならちょっとほどけば済むのですが・・仕方がないのでコイルを全部ほどきました。しかし、こんなとこ切れるのが不思議だ。


その他の事件

コイルを巻く

コイルのエナメル線はものすご〜く細いので途中で切れたりすると面倒なことになります。最初は手でチマチマ巻いていたのですが、どえらく気の長い話しなのでやっぱり電池ドリルのお世話になることに。引っ掛かったりして切れてしまうのがコワくてドキドキです。(後ろのコンミテーターは関係ナシ)

いよいよ巻き終わり

さて、ようやく巻き終わりましたが、巻きがキタナイせいか、結構な量の線が余ってしまいました。が、このくらいどうってことはなさそうなのでここで終わり。巻き終わったコイルは念のため瞬間接着剤を染み込ませておきます。これはコイル同士が擦れあって導通してしまうのを防ぐ為です。



動作OK!



こんな感じで動いてます
(アニメで動いてるはず)


巻き数は少なかったものの、電流を流すと手で引っ張っても出てこない程、強力に電磁石が働いています。モーターですと巻き方向によって回転方向が変わってしまいますが、こいつの場合は磁力さえ発生すれば良いので方向は関係ありません。原理についての詳細はアホなオイラには聞かないで!学生時代の教科書でコイルとか電磁石あたりを復習してみましょう。今改めて読むと面白いかもよ。

今回は電装の細かいパーツでまとめてみました。もう2度とやりたくない作業もありますが、単体で送っていただければもちろん作業致します。(期日はかかるかもしれませんが)上記以外の作業もご相談下さい。楽しくチャレンジしたいと思います。ばらした結果、吉と出るか凶と出るか!リスクはお互いでシェアしましょうね。

07.4.8追記

<今回の記事について、Aさんよりメールを頂きました>
今回の記事中で出てきた“ニクロム線”とは熱を発する線のことで、電磁石等に使われるのは主に“エナメル線”だそうです、すいません。(記事文中の表記は訂正済み)

さらに、『電磁石はコイルの巻き数を減らすと(短くすると)結果的に抵抗が減り、電流も多く流れるので発熱量が増えます』ですので、『常時電気が流れっぱなしになるような使い方をする電磁石ですと最悪の場合コイルが焼けてしまうことも想定できますので、巻き数を減らす場合は注意が必要です。』とのアドバイスを頂きました。

これをきっかけに、VA乗りの理科の先生、Mさんにお話を聞いたり、ネットを利用していろいろと電磁石について勉強中ですが、小学生の実験レベルから難解な公式を用いた複雑な計算までと、かなり奥の深い世界みたいです。またなにか解りましたらどこかで発表します。これでもまだどこかに問題があるかもしれませんしね。

いや〜、勉強になりました。こういったアドバイスを頂くと嬉しいですね、AさんMさん、どうもありがとうございます。アホなオイラはまだまだ勉強が必要のようです。今後もみなさんからの愛のあるツッコミ、バシバシお願いします!


宿題を片づけよう!<電装パーツいろいろ>
おわり