07.8.19 蘇れ、スモールベスパ!・その2<ピアジオ・ベスパ>



いよいよボディ板金



前回の続きです。機関にあらかたメドをつけたので、いよいよボディ修正にとりかかります。目立つ大きな凹みのみ作業して部分塗装するつもりでしたが、無数にある細かいエクボなども拾わなくては気が済まなくなってきました。こうなってくると全塗装ということになりますね。ということは赤字決定というわけです。




まずは叩き出す

パテを盛る前に

パテは厚く盛れば盛る程割れてはがれやすくなりますし、研ぐのに時間と労力がかかる上、仕上がりも悪くなってしまうので、できる限りハンマーで叩き出しておきます。左写真のレッグシールドなどは裏側も見えてしまう場所なので結構気を使います。“叩き出してペーパーで整えて状態を確認して・・”を繰り返し、ラインやふくらみを再現していきます。


欠品していたパーツ

中古部品を使用

フライホイールを覆っている右サイドフラップと割れてしまっていたヘッドライトケースは中古部品を用意しました。サイドフラップ部分ははボディ側が歪んでいたので取り付けた時にきっちり収まるように修正を繰り返しました。
ほとんどがスチールパーツで構成されているベスパですが、ヘッドライトケース、チェンジグリップはアルミ製です。古い塗装をバーナーであぶりながら取り除き、最後にペーパーで足付けを行ない下地を作ります。


ライトケースの分離

複雑な構成の電装回り

電装周りのハーネスやスイッチ類は巧妙にハンドルの中を通ってライトケース内に納められています。また、シフトチェンジ、クラッチ、スロットルワイヤーも両方のグリップとライトケース内でリンクされていますので、狭く複雑な構成になっています。これらのワイヤー類はボディ足元のトンネルを通すのがこれまた一苦労なので、決して引っこ抜いてはいけません。
スイッチとハーネスのジョイントはギボシ端子やコネクターなどというシャレたものではなく、極小マイナスネジで一本づつ締め付けてあります。(右写真矢印部分)ハーネスを通す穴がせまいので、これしか方法がないというわけです。


マスキング→下塗り

マスキングは入念に

ホントは全部バラバラにした方が隅々まで塗れるのですが、いろんな都合上、今回は補器類のみ取り外してマスキングでいっちゃいます。足元のスリップゴムもカシメで取り付けられているので外さずにマスキングです。

下塗り終了

下塗りの前に全体を脱脂して油分を完全に取り除いておきます。今回の塗装は工場の前の駐車スペースで行なう為、地面に水打をして、あれこれ準備したり周囲を片付けたりしてたら、なんだかんだでサフェーサーを入れ終わった頃にはすっかり日がくれてしまいました。


ようやくここまできたぞ!


乾燥中、お手を触れないで下さい


さて、ようやくサフェーサーまで入ったので、このあと水研ぎ、拾いパテを施していよいよ次回は本塗りとパーツ組み付け、機関の最終調整です。出来上がりがひじょ〜に楽しみですね。それにしてもせまい工場のギリギリのスペースに押し込んであるもんで気を使うな〜、


蘇れ、スモールベスパ!・その2<ピアジオ・ベスパ>
その3に続く・・