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さて今回は、はるばる福島から積載車に載せられてやってきたバモスです。かろうじて車輪は転がりますが、全くの不動状態です。依頼内容は車検をとって実用できるレベルにまで直して欲しいとのことなのですが、オーナー曰く「自分のところに来てから一度も動いたことがないので状態がわからないのです」とのこと。さてさて、どうなりますことやら・・・これはなかなかやりがいのある車両じゃないですか!コイツはお時間たっぷり頂きますよ〜。まずは遠いところごくろうさまです。 |
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あやしいレギュレーター バッテリーをつなぐとイグニッションはオンになりましたが、セルは回りませんでした。ひじょ〜にイヤな気配がただよいます。配線を確認しようとレギュレターを見てみると蓋がありませんし、本体も仮止めの状態になっています。ネジも違うものがついてますので、誰かがいじったのは明白です。念のため社用TNのレギュレターと交換してチャレンジしてみますが、やっぱり回りませんね〜。イヤです、ホントにイヤな感じです。 |
やっぱりセルダイなのか?! 空冷車で一番困る故障というのがセルダイナモ(以下セルダイ)不良といっても過言ではありません。「セルダイ不良じゃなくてブラシが無くなっているだけであってくれ!」という願いもむなしくブラシはたっぷり残っていました。観念して導通をあたってみるとステーターの絶縁不良箇所があります。信じたくない気持ちで何度もテスターを当ててみましたが、やっぱり絶縁不良です。バモス、TNの場合、セルダイ周りの分解はエンジン降ろしなのです。よ〜し、気合いだ〜! |
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エンジン降ろし セルダイを分解するにはエンジンをすっぽり包んでいるエンジンフードを外さなくてはなりません。フードを外すにはエンジンを降ろさなくてはなりません。さらに、エンジンを降ろすにはエキゾーストパイプ、各部配線、プラグコード、ヒーターダクト、シフトのリンケージなどを外しておかなくてはならないのです。 |
代わりのステーターはエヌ用 バモス用のステーターやローターはこちらにも手持ちがありませんので、エヌ用の非常在庫を出してきました。一見そのまま組めそうにも見えるんですが、さすがホンダ、微妙にステーの位置が合いません。この穴をしこしこと広げるわけですが、とっても削りにくい形をしています。さらに配線もストレッチしてやる必要がありますので意外とやっかいですね。 |
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キャブ内部をあらためる こんな状態ですので、キャブはあらかじめ内部を確認しておいた方が間違いありません。開けてみると意外とキレイでしたが、ジェット類はかなり粉を吹いていました。さらに、ボディを洗っている時に丸印のフロートを支える支柱が簡単に折れてしまいました。ピンを抜く時にムリがかかったのかなんだかわかりませんが、補修してことなきを得ました。ガチガチになっていたダイヤフラムももちろん交換です。 |
タンクを降ろす タンクはどっちみち洗わなければならないので降ろしておきます。内部を確認してみるとサビもヒドイ!。洗ったくらいじゃ使えませんのでそれなりに処理してやんないといけませんな〜。とりあえずこいつは保留にしといて、燃料ポンプには暫定の長いホースをつないで、携行缶からのフレッシュなガソリンを吸わせて動作確認することにしましょう。 |
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じゃんじゃん漏れ出すオイル・・ |
これで、良い燃料、良い火花はバッチリです。残すは“良い圧縮”ですね。エキパイやキャブなどを、せっせと再組み付けしてキーをひねってみると無事にエンジンが始動しました。しかも意外に静かなアイドリングと吹け上がり、エンジン音も静かだぞ!やった〜、これでこの先一気にやっちゃうぞ〜、と思ったのも束の間。たった5〜6分しかかけてないのに、ものすごい量のオイル漏れが・・・どうやらオイルリターンパイプからの漏れのようです。リターンパイプを外すにはカムケースを外さないといけませんな〜、ということはまたエンジンを降ろさなきゃいけないじゃないか〜!。とことん一筋縄でいかないのには慣れているつもりだが、これはもう呪いの領域だぞ・・・ |
状態不明!ゴールはどこに?・その1<バモスホンダ> 先は長いぞ、その2につづく |