07.12.30 状態不明!ゴールはどこに?・最終回<バモスホンダ>



ようやく太陽の下に・・



ようやくエンジン、ブレーキ共に機能を取り戻したので、自走にて工場の外に出れるようになりました。ホント、何ヶ月ぶりかの太陽です。こうなると早く車検を取って走り回りたいですね。ゴールまでもう少し、ラストスパートです。




ミラーの修理

鏡がない!

納車された時から右のミラーの鏡がありません。そこで、右の写真のバイク用のミラーを取り付けようと思ったのですが、うまく角度があわないんですね〜。というわけで、アームの部分を残してミラーの部分だけを移植しました。鏡を外す時には不用意にドライバーなどでこじると割れてしまいますので注意が必要です。たまたま同じメーカーのミラーだったのでうまく移植できましたが、右と左で形がちぐはぐなのはご愛嬌ですね。


スペア用ホイールの修理

パンク修理のはずが・・・

バモスの顔でもあるスペアタイヤがパンクしているようです。開けてみると過去の修理パッチから漏れていました。それはいいんですが、ホイールのサビがヒドイ。このまま組むわけにはいかないので、サビを落とすと左写真のようにバルブの出口付近がグサグサですので鉄板を溶接して再生しました。仕上げに錆び止めも塗っておきます。



テストを兼ねて長距離ドライブ


「しかし、キタナイな〜」とシートを拭くかみさん


と、いろいろありましたが無事に車検を取得できました。「車検さえとれたらこっちのもん」とばかりに、近場の用事はすべてこのバモスでまかないます。なにしろ、遠いところ(福島県)へ自走で納車なので「悪いとことが出るなら今のうち全部出といてくれ」というわけです。近場のドライブだけではどうしても不安なので、家族をそそのかして(心霊スポットへ行こうぜ!と)夜の奥多摩へ長距離ドライブにも行ってきました。山道のアップダウンもこなして結果も上々です。そしてオーナーが引き取りにくる日程も決定しました。

しか〜し!


事件発生!!

いよいよ納車の日がやってまいりました。最寄りの駅までオーナーを迎えに意気揚々とバモスで出動したわけです。もう少して駅に到着というところで、なんと走行中にもかかわらず“CHG"ランプが点灯してます!あわててエンジンを止めて再始動を試みるとセルも回らなくなってます。仕方がないので、ひとり押しがけで再始動して回転を上げないようにして走行し駅に到着すると「走ってますね〜、感動です」とニコニコ顔のオーナーに「いや〜、走るは走るんですけど・・」と青ざめながら状況を説明しつつ工場へと戻ったのでした。。

「またまたステーターかよ〜、」

早速、工場でオーナー立ち会いのもと、ダイナモ周りを順番に開けていきますとすでに電気焦げのニオイがします。もちろんブラシは新品ですので問題ありません。おそるおそる導通を当たってみますと、ステーターがパンクしているようです。これでは今日の納車は不可能です。「申し訳ないんですが・・」とオーナーには電車で帰宅して頂いて、修理後に後日陸送で送ることとなりました。(この写真については右のマスで解説)

ステーター不良の原因

ステーターがパンクした原因は、ブラシホルダー下の絶縁の為のベークライトの板がグラグラになってしまい、リベットがアースに落ちてしまった為です。(左写真の丸印)幸いにもローターは無事だったようです。オーナーを迎えに行く時には普通にエンジンがかかって走れたわけなので、納車後じゃなくてホントによかったですけど、中古部品はコワいですね〜。ステーターは中古も使い果たしてしまったので、オイラの師匠にお願いして貴重な在庫を譲って頂きました。これにはホント助けられました。ありがとうございます!


突貫作業

2台同時にエンジン降ろし

調達したステーターはもちろん良品なのですが、中古の怖さを思い知らされたので、念には念を入れて毎日のように動かしている社用のTNのものを移植することにしました。これなら間違いないはずです。社用TNには師匠ご提供のものを積んでやります。一人では気分もメゲそうなので、家具職人のにょけいさんに仕事が終わった夜から手伝ってもらい、深夜までごそごそと作業をしたのでした。ありがとう!

作業終了〜!

もちろん結果は上々、無事に復活しました。部品が入れ替わったTNもバッチリ動いて一安心。その後も納車までの間ちょくちょく乗って動かしておきました。「さすがにもう大丈夫だろう」と、思う反面「今度は何が起こるんだ?」という心配もありましたが、無事に陸送にて納車されていきました。コイツが終わる頃にはもう一台、車検の黄色バモスも入ってきました。



ようやくゴ〜ル!」



車検シールによると10年以上ぶりに
クルマとして復活したわけね

「これでもか」というくらい、いろいろありましたが、なんとか納車することができてホッとしました。工場一番奥のスペースは“やっかいものの定位置”になっていて、長らくそこに鎮座していたわけですが、引っ張りだして作業をしてはまた元の位置に戻すを繰り返していたわけです。他の作業もやらないと家賃が払えなくなってしまうので、このような大物作業はどうしても時間を頂かなくてはなりません。それにしても長い間待っていてくれたオーナーや、パーツを快く提供して下さった師匠、お手伝い下さった皆様に感謝致します。

さて、次に“やっかいもの席”に居座るのはどんな強敵なのか?
(すでにスゴーイ状態のが居座ってるけど・・)


状態不明!ゴールはどこに?・最終回<バモスホンダ>
ようやくおわり