今回のテーマはLN360。Nのルックスで後ろが荷台になっているというオシャレで実用的、そして貨物車なので税金も安い！とっても魅力的なLN360に施したちょっと特殊な作業を2台分まとめてレポート致します。

KさんのLN3の場合『パーキングブレーキの移設』

ベンチシートをつけるために

Kさんからの依頼はエヌのタウン用ベンチシートの取り付けです。シートの換装自体は問題ないのですが、セパレートシートの隙間に収まっているパーキングブレーキレバーがつかなくなってしまいます。タウンはダッシュボード下にステッキタイプのレバーがついていますが、そもそもボディの構造が違うのでステッキタイプは取り付けられません。そこで、従来のレバーを前方へ移設することにしました。取り付け位置が決まったら、まずはストレッチワイヤーの製作です。

当て板を製作

ボディにそのままボルトナットで固定したとすると、テコで引っ張るレバーの力にパネルが耐えられないので当て板を製作してボディを挟み込んで固定します。ワイヤー突入口の部分はボディパネルと擦れ合わないようにできるだけトンネル部分を立体に叩き出しておきました。

OさんのLN2の場合『リアスピーカーの改造と取り付け』

リアスピーカーを取り付ける

OさんのLN2は普通のカーステ用スピーカーを荷台に設置してありました。これだとせっかくのスペースがもったいないですので、矢印部分にはめこんである樹脂パーツをとっぱらってココへ埋めちゃおう、ということになりました。

＊今回作業した実車の写真を撮り損ねてたので、以前入庫した別の車両の写真を拝借デス

木製パネルに埋め込む

元々のアルミ筐体のスピーカーを分解して中身を取り出し、製作した木製のパネルに組み込みます。木工作業は毎度お世話になっているオーダー家具工房の“タイムライン”さんに丸投げしておけば間違いありません。さすが、見えない裏側まで美しく仕上げてくれております。

パネル取り付け

スピーカー完成、いよいよ取り付け

スピーカー表の仕上がりは高級感がありますな〜。ケンウッドのエンブレムまで張り込んであって完璧です。ダッシュボードの木目に合わせた色調のウッドオイルを塗り込んで完成です。車体への取り付けはくぼみの部分にドリルで穴を開け、リベットナットを打ち込んでピス止めにしました。もしもスピーカーを外して元々の状態に戻す場合もこの位置なら隠れて見えなくなるので大丈夫。

「とってもイイ感じで〜す」

という感じで、今回は整備とはちょっと違った作業をレポートしてみました。オーナーそれぞれにクルマに対するこだわりがあるわけで、こういった作業も非常に楽しいですね。そういえば、この２台のLNオーナーはお二方とも自営のグラフィックデザイナーです。やっぱりこういう職業の人はこだわりも人一倍なんですな〜。素晴らしいことじゃないですか〜！

LN3・Kさんのおしごと『テンプラ・グラフィックス』



LN2・Oさんのおしごと『wip・er graphics』