11.2.13 クルマは水では走れない<LN360・タイプ1>




まずは出張修理


工場のご近所にお住まいのKさんから「LN360のエンジンがかからなくなっちゃってね〜」と連絡がありましたので車検の帰りにちょっくら様子を見に行きました。スターターを回しても全く爆発する気配がなく、プラグを外してみるとカブってるというより水で濡れてる状態だったので、「これはおかしいぞ」とキャブレターを開けてみるとやっぱり水が浸入しています。とりあえずキャブから水を抜いて再度始動を試みるもやはり爆発しないんですね〜。今度は燃料ポンプからのガソリンを見てみようとお皿に受けてみるとガソリンじゃなくて水がじゃんじゃん出てくる・・・これはダメだ、残念ながら今日のところはここまで。続きは工場に入れてもらってということになりました。



まずは燃料を抜いてみよう

水が入ると・・・

タンクに水が入っちゃうと結構やっかいですね。通常使用でも少々は水が溜まったりするようですが、ほんのときどきタンクの水抜き剤を入れておけば問題にならない量のはずです。しかしこの車はそんなレベルではなさそうなので、まずはドレンからガソリンを全部抜いてみましょう。

これはズゴイ量だな、

タンクの内容物をでっかいナベに受けてみましたらびっくり!ほぼ半分くらいが水です。(黄色い線を境に下が水)しかしなんでこんなに水が侵入しちゃったのでしょうか?全くもって不思議です。結局10リットル以上の水が出てきました。



侵入経路をさがす

ここじゃね〜のか?

こうなる前には大雨が続いたので、侵入したのは雨水で間違いないでしょう。で、その雨水はどこから入ったのか。タンクを降ろして観察してみると燃料残量センサーのパッキンからガソリン漏れがあります、丁度お皿状になってるし・・。タンク上面に水がかぶるとは思えないけどボディをうまいこと伝わってここから入るとしか考えられないな〜。

燃料ラインの水抜き

タンク本体も含め、エンジンまでの燃料ラインは全て水抜き作業を行います。タンクはドライヤーなどを使って乾燥させ、センサーのパッキンは作り直しました。タンクから燃料フィルターまでのパイプはエアブロウとパーツクリーナーで水気を抜きますが、燃料パイプはサビによりピンホールが数カ所ありましたのでこれも一部作り直しました(赤矢印のパイプ)パイプエンドには抜け止めの加工も施してます。



徹底的に水を抜く

燃料ポンプとフィルター

燃料ポンプ内もご覧の通り、結構な量の水が入ってます。燃料フィルターはちょっと古そうだったのでこれを機会に新品に交換、燃料タンクのドレンは一度緩めると漏れることが多いのでワッシャーを新品に交換しました。




その後・・・
これにて一件落着、めでたしめでたし」のはずだったんですが、それからしばらくしてまた連絡がありました「前回とおんなじ感じでくすぶりはじめて、最後は全くエンジンがかからなくなりました」とのことです。あれ〜、がっかり!再度入庫してもらいチェックしてみるとまたもや大量の水がタンク内に入ってる!!確かに今回も大雨の直後でした。これは水の侵入経路を再度洗い出す必要がありますな〜

そうなってくるとココしかないな〜

今度は給油口を疑ってみる

前回は「いくらなんでも給油口からは入らないだろ〜」と思っていましたが、もうココしかないんじゃないかと。よくよく考えてみればLNの初期型は給油キャップが差し込み式なんですね〜。それをふまえて詳しく観察してみるとキャップに仕込まれているパッキンがへたっているようにも思えます。

水が出たぞ〜

こうなったら実験しかないですね。給油口の蓋を閉めた状態でホースで水をかけてみるとタンクにつながる通路からダラダラと流れてきました。(写真はクルマの下から覗いた図)なんだ、ココだったのか。経路がわかったところで上記と同様の水追い出し作業を行いました、やれやれ。




フタのフタを作る


「対策はいかにもネオライフ的」


で、最終的にどうしたかというと写真のごとくです。どうにもこうにも対策のしようがないのでペットボトルをいい感じに切ったものを燃料キャップにかぶせる「フタカバー方式」でしのいでもらうことにしました。元々のキャップはヒドいよ〜。プラスチック製で貧弱なパッキンがついてるだけなんだよね〜。その後のひねってロックするスチールでできてるものはまずこんな事態にはならないと思いますが、この年式のLNとは互換性もないしね〜。とりあえずペットボトルでご納得頂くしかないなんて申し訳ない気もしちゃいますがどうかカンベンしてください。(もちろんオーナーにはご快諾いただいてますよ)

クルマは水では走れない<LN360・タイプ1>
おわり