11.6.27 オイルだらだらネジ穴パカパカ・その3<N360・ホンダマチック>




いいね〜、辛子色!


さて、各パーツの洗浄や調達も完了し、準備が整いましたのでどんどん組み立てていきましょう。ATの場合、オイルシールやテンショナーなどはMTと共通部品ですがシリンダーやヘッドのブロックは別物ですのでパッキンも専用品です。ボアこそ違いますがなぜかN600
と近い設計になってるんですね〜。



なんだかな〜

壊れているパーツ、ついていないパーツ

左写真のチェーンスリッパーはしっぽの部分が折れてなくなっていました。折れててもそんなに大きな影響はないかもしれないけど気分は良くないですよね。このスリッパーは右写真の矢印部分に取付けられますが、下側から差し込むのでシリンダーを載せてしまってからでは手遅れです。忘れがちなので注意ですね。このスリッパーは初期型は元々ついてません。

右写真の指で示しているところにはノックピンが入りますがコイツには入っていませんでした。これはさすがに省略するわけにはいかない重要パーツですね。



シリンダー載せ、オイル注入

シリンダーの回り止め

当HPでも何度か空冷のシリンダー組付けをレポートさせて頂いておりますが、順序としてシリンダーにピストンを差し込んでおいてからコンロッドと合体させるか、コンロッドにピストンを取付けておいてからシリンダーを落とし込むかは自分の場合その時の気分のようです。(ようですというのは、改めて写真を見返すと方法がバラバラだから)ただ、どちらの方法でもクランクが回っちゃうと作業しにくいので、写真のようにプーリー押さえ工具をウエスなどで固定しておくと作業がラクチンです。

ドレンボルトはこわれがち

オイルパンのドレンボルトは作業体勢がキツイため、きちんと工具の角度を合わせて作業しないとボルトの角をナメてしまいがちです。ほとんどの場合、緩め方向でナメているので、こんな状態でも締めるには全然支障無かったりしますが、次回緩めるときに工具が引っかからなくてどうにもならないなんてことにならないように、あやしいと思ったら思い切って交換してしまうことをオススメします。




あやしい電装周辺

イグニッションコイル周辺のハーネス

まずは左写真ですがカシメがあやしいですね。断線寸前です。1の部分は芯線をカシメる部分ですが、2は被覆ごとカシメなくてはいけません。端子をカシメるには専用の圧着工具が必要ですが端子形状によってそれぞれ専用の工具を使用します。ギボシ端子など自動車配線でよく使われる端子はオープンタイプと呼ばれるヤツですね。この工具だけはきちんとした精度ものを使った方が良いと思います。電装のトラブルシュートはめんどくさいですからね〜。

右写真はハイテンションコードの差し込み部分です。コイル本体は欧州製のものが使われていたんですが、コードは日本車の一般的なタイプです。差し込みの形状が全然違うものを無理矢理使っていたようで、接点は触れていなかったものと思われます。(触れていなくてもプラグに火花は飛びます、もちろん良くはありませんが)コイル自体のプロフィールも全く不明なのでこれを使うのはやめにしました。



サビがひどいな〜

ブレーキフルードのカップ

マスターシリンダーが背負っているフルードのカップのふたの裏側には台形の内ぶたがついています。ライフ系になると樹脂製に変更されるんですが、エヌはスチール製ですので“これでもか”というくらい錆びてしまいます。「だいたいこんな錆びやすいところに使われるパーツがなんでスチールなんだよ」と見るたびにイラッとくるのはオレだけでしょうか?というわけで、サビサビのオリジナルは視界に入らないくらい遠くに放り投げて、樹脂の板を切ってはめ込んどきます。そもそも何の役目かもわかんないパーツですよね。台形じゃないとダメなのかどうかも不明ですが、サビをどんどん飲み込んじゃうよりは全然マシなはずです。

ホイールナットのねじ穴

なんでかわかんないんですけど、ほとんどのホイールナットが渋いんです。スタッドの方はきれいなもんなんですけどね〜。「こうなったら全数タップをかけてやる〜っ」と始めたはいいけど1台分16個全部にタップをかけるのは想像以上にかったるい作業でございました。ちなみにホンダサブロクのホイールナットは10×1.5ミリでございます。




ホンダマチック再始動!


「N360Eミッションのオートマフルードはコレです」


そんなわけで、作業完了です。納車までの間、買い物やお出かけでオートマドライブを楽しませてもらいました。あと、ATFについてですが、ホンダマチックに使用するフルードはちょっと特殊らしく、N360Eのオートマミッションに使用するのはこれだそうです。スタンドやディーラー等々でATF交換する時は気をつけて下さいね。ライフ系のオートマチックはこれまたエヌとは違うフルードの様ですので、それも間違わないようにね。エヌもライフもオートマトランスミッションが壊れちゃったら直しようがありませんので。ではでは。

オイルだらだらネジ穴パカパカ<N360・ホンダマチック>
おわり