11.11.9 テケテケ音〜ガツガツ音〜ご臨終・その4<バモスホンダ>




いよいよ最終回!


エンジンぶっこわれバモスもいよいよ今回で最終回。こういう作業の流れになった時にはエンジン本体以外にも点火回りとかキャブとか、トータルで作業させてもらってます。このクルマはマフラーもちょこっと問題ありでした。車検もとるのでブレーキもやったし、「やるだけやったぞ、」という感じでしょうか。



シリンダーそしてヘッド

シリンダーを組む

シリンダーとクランクケースと合体させる際にはシリンダー内壁、ピストン(リング周辺にも)に充分オイルを塗りたくっておきます。合体したらチェーンを引きずり出してガイドローラーを取付ければシリンダーピストンの組み込みは完了です。

バルブの組み込み

シリンダーヘッドにバルブを組み込みます。バルブ組み込み前はバルブガイドが突き出ているので(バルブを組んだ後も)逆さまにして置くのは避けたいところです。バルブの組み込み時にはグリスなどを使用すると焼きつきの原因になることもあるので、エンジンオイルを塗りながら作業します。




シリンダーヘッドの加工修正

定番作業です

あやしい状態のプラグ穴はリコイルを入れておきます。バルブシートとバルブフェイスは加工屋さんでカット&研磨してもらってきれいに整えておくと静粛なエンジンに仕上がるので、よほど良い状態でない限りこのように修正しておきます。バルブシートは減りの度合いが激しい場合はシート自体を交換します。バルブガイドも製作が可能なのでヘッドに関しては状態が少々悪くても加工修正で何とかなることが多いです。




エンジンコンプリート

シリンダーヘッド、カムケース

バルブを組み込んだシリンダーヘッドとロッカーアームやカムシャフトのケースを組み込んだら、ポイントなどを組み付けて本体はほぼ完成です。セミの吸引管みたいなオイルリターンパイプを取付けるのを忘れずに。

シュラウドをかぶせる

エンジンが組み上がったらシュラウド(エンジンのカバー)を取付けてこれにて完成です。ねじピッチが特殊なオイルフィルターは、専用でこしらえたアダプターを介して現行フィルターを取付けます。これでいよいよ車体とドッキングです。




マフラータイコの修理

マフタータイコは溶接修理

エンジンを積み込んで始動しました。なんだかやかましいと思ったらマフラータイコが穴だらけだったんですね〜。これではもちろん車検も通りませんのでパッチを溶接して塞いでおきました。最後に耐熱塗料を塗って完成です。




最後はキャブレター


「なんじゃこりゃ〜、」


静かにエンジンがかかったのはいいんですが、スロットルレスポンスが悪すぎです。「以前、分解したんだけどな〜」と思いながらもう一度キャブを開けてみますとこんなゴミが(赤丸)沢山入ってます。どうやら紙のようですのでエアクリーナーエレメントの破片みたいです。現在使っているエレメントはしっかりしているので以前のものがクリーナーボックス内にいたのでしょうかね〜。キャブ後ろ側の負圧の入り口から吸い込んだ模様です。これを取り除いたら無事に調子も出たのでこれにて終了です。

その後、エンジンの調子はいいんだけどちょっと無視できないくらいのオイル漏れが発生してしまい、再び入庫して頂きました。原因は100%こちらのミスでした。めんぼくない・・どんなミスだったかは自分の口から恥ずかしくてとても言えませんので、オーナーの方に直接聞いてみて下さい。ほんと、すみません。

テケテケ音〜ガツガツ音〜ご臨終・その4<バモスホンダ>
おしまい