12.12.20 初期型をバラしちゃおう・その4<N360・タイプ1>




ようやくここまできたぞ、


各パーツの検証、洗浄、加工修正などが終わればあとはどんどん組み付けていきましょう。ばらしももちろんですが、組付けも慎重に。クランクケースを閉じてしまってから「あれやったっけな〜?」なんてことのないように集中力を高めて作業することも大事なんですね〜



加工から上がってきたパーツたち

クランク、ピストン

(左)どうしても抜けなかったクランクのピン。結局、超硬ドリルでもみとって穴を再生してもらいました。非常に精度の要求される作業ですね。

(右)現在空冷のピストンリングは新品を用意できますが、ピストン自体は再利用するしかありません。使い込んだピストンはもちろん摩耗しているのですが、毎回気になるのがリング溝の隙き間です。というわけで、少しでも溝を太らせてやろうということでセカンドリングから上部に表面加工を施してあります。スカート部分はあんまり硬くしちゃうとシリンダーをやっつけちゃうので上部だけね。




着々と準備を

バルブ周り、パッキン製作

(左)シリンダーヘッドも加工修正からあがってきました。バルブの突き出しも完璧です。燃焼室側の出っ張り具合はこのくらいの感じが最高です、美しい!

(右)合間を縫ってパッキンを製作しておきます。チマチマとハンドメイドなのですが、この作業も嫌いではありません。



洗いも完了!

組み立ての前に

各パーツの洗いが終了したらセクションごとにパーツを並べて確認&シュミレーションをします。パーツの汚れを落とす時にはサンドブラストは厳禁ですので手間はかかっても地道にブラシ等で洗います。クランクケース外側とかも基本的にブラストは御法度です。




カムシャフトを組んで・・

カムシャフト、ロッカーアームなど

エンジン腰下を組み込んで車体とドッキングしたらシリンダー、シリンダーヘッド、カムケースを重ねていきカムシャフトやロッカーアームなどを組み込んでいきます。

エンジンが組み上がったらファンシュラウドやキャブレター等を組み付ければ完成です。




無事完成!


「マイナスねじもこだわりだね」


こんな感じでエンジンオーバーホール完成、作業終了です。今回はN1の特殊なところをかいつまんで紹介しました。よくよく比べると燃焼室の形状が違ったりとかまだまだ違いはありますが基本的な修理の作業はN2などと同じですね。今回もまた無事にエンジンが蘇って一安心です。おつかれさんです。

エンジンの重さが身にしみる・その4<N360・タイプ1>
おわり