14.8.9 折れボルトから始まったあれこれ・その2<LN360/タイプ1>




積み換えたエンジンも・・


前回とりあえず走り出したLNですが、キャブレターのパーツが割れちゃったり調子を崩すこともしばしば。掛かりも悪いしアイドルも決まりきらない状態でだましだまし乗っていましたが、ついにはプラグ穴がダメになっちゃってプラグが吹っ飛んでしまいましたのでいよいよエンジンを開けることにしました。



シリンダーヘッドはどうかな〜?

プラグ穴の修理はヘッドを降ろして

ホンダのサブロクはOHCエンジンなのでプラグの装着角度が合わせにくく、おまけにアルミブロックなのでプラグ穴がダメになってしまうことがままあります。修理はリコイル(ヘリサート)という処理を施しますが。タップを切ったゴミが燃焼室に入ってしまうのと、リコイルの先端の目視確認が必須なので必ず分解して行います。

バルブ周りも相当くたびれていて、バルブシートの摩耗により閉まっていないバルブもありましたので全部バラしてオーバーホールしましょう。



降ろしてよかった、シリンダー

予想通りピストンリングが折れてる

予算を抑えるためできればシリンダーは降ろさなくても」とのオーナーの意向でしたが、ここまで分解したわけだしヘッドを見る限り状態の悪いエンジンであることはあきらかなのでお願いして分解させてもらいました。

バラしてみると「やっぱり」という感じで左右共にピストンリングが折れていました。それにしても汚いです、やっぱり外しといてよかった。




どんな過去があったんだろう?

訳ありっぽいね

(左写真)ピストンのオイル穴は案の定詰まっていました。リング溝も広がっちゃってるけどパーツが無いんでこのまま洗って組むしかないですね。ホントだったら表面処理を施したいところですけど・・

(右写真)ピストンの頭のカーボンを落としてみたら古傷が出てきました。バルブがぶつかった痕です。結構激しくぶつかっていたように見えますね。過去に一体何があったんでしょうか・・おそろしいですね〜



各部をリフレッシュ

強制ファンも分解

ファンのプロペラはゴロゴロ回転音とガタがひどい! 分解してみたら内部のベアリングがバラバラになっておりましたので分解洗浄してリビルドです。その他、外したパーツは全て洗浄しました。

シリンダーヘッドのリフレッシュ

今回はバルブ周りの作業と一緒にプラグ穴の修理も加工屋さんにお願いしました。ネジ山が全くなくなっている状態だとパイロットタップが使えません。もしネジ切りの角度が狂っちゃったりしたらヘッドが使えなくなってしまいますので、キチンと設備と技術があるところにお願いするのが正解なのです。




これにて終了〜


「後ろ姿がいいね〜」

とりあえずこれで腰上(シリンダーより上)のリフレッシュが完了しました。今後、腰下に問題が起こらないことを祈るのみです。クランクケースの中もまっくろだからね〜(笑)

また荷物を載せてガンガン走って下さい

折れボルトから始まったあれこれ<LN360/タイプ1>
おわり