20.3.8 ノーメンテのツケがまわってきたよ・その1
<社用N360/タイプ3>




借り物だということを忘れていた!

作業開始


今回の作業は社用のN3。愛知のサブロクGPへ自走で参加してジムカーナーや0-100走行でさんざん楽しませてもらった帰りに、東名高速のPA手前で「CHGランプ」
が点灯してしまいました。あ〜禁断のCHGランプ!なによりもやっかいなCHGランプが煌々と点灯している!
ダイナモブラシは交換したばかり。となると原因はダイナモ本体。がっかりもはなはだしい・・

とりあえずパーキングに入ってレッカーのお世話になり工場へ搬入しました。車検も近いしダイナモを直すのも億劫だし「もうお役ごめんかな〜」とも思いましたが乗り始めて30年弱、代車としても活躍してくれてるし、重すぎる腰を上げて修理してみることにしました。
思えばこの車は借り物だっ!あやうく捨てちゃうところだったよ





オイルを抜いてバッテリーを外す

オイル抜く

ダイナモ外す

分解前の準備

オイルを抜いて、ついでにエレメントも交換します。Nのエレメントは分解式でちょとややこしいですね。エンジン側にゴムパッキンが残ってしまったり、スプリングとゴムの間に入るワッシャーを一緒に捨ててしまわないように注意です。
ちなみにネオライフの車はほとんどノーメンテ。不具合が起きたときに対処するという感じでした。自分が乗り始めてから約11万キロの間、実用として使えている要因は2000kmごとのオイル交換と、高回転を常用しながら元気に乗ることだと思っています。代車で皆さんにも動かしてもらっているのも調子を維持するためにありがたいですね。

オイルを抜いたらいよいよダイナモの分解ですが、バッテリーを外すのを忘れないように。ステーターには12Vがダイレクトにつながっていますので短絡させてしまうと非常に危険です

ダイナモとローターを一体で外す

ダイナモはコイルが巻いてあるローターとブラシホルダーを備えた外側のステーターで構成されています。車載状態で外すにはエンジン前部についているエンジンマウントビームを外す必要があります。ローターは圧入されていますのでダイナモロータープーラーという専用工具が必要です。このプーラーをねじ込んで外すのですが、プーラーの先が曲がるくらい相当固く締め込まないと外れないことがほとんどです。締め込めるところまで締めてからプーラーのお尻をハンマーで叩くとまた少し締め込めるようになります。それを繰り返すとバカーンと弾けるように外れます。外れる瞬間はちょっと怖いですのでケガ気をつけつつ、ローターを守ってください。そんな理由でロータープーラーはある程度使い捨てとお考えください
エンジンルームからダイナモを抜くときは写真の位置からローターとステーターを一体にしたまま抜き出します。
ダイナモを外すと尋常じゃない量のオイルがたれてきました。これはいや〜な感じですね


ローターとステーターはオイルまみれ

コンミテーターの状態

ステーターの状態

不調の原因はクランク部からのオイル漏れ

<左写真>
N360のダイナモはモーターの仕組みでエンジンスターターと発電を切り替えて行なっています。スターターで2本、発電で2本、計4本のブラシがついています。そのブラシが触れるコンミテーターの部分がオイルによって溶かされたブラシでドロドロです。隣り合った電極がそれぞれ離れていなければいけませんが、カーボン混じりのオイルによって短絡している状態です。また、ブラシが当たる面も大きく使い減りしてえぐれています

<右写真>
ステーターの下部には漏れたオイルが溜まっている状態です。こちらもカーボン混じりのオイルが回ってしまったことによってコイルのどこかがショートしてしまったようで、絶縁してなければいけない端子間の抵抗が数10Ωしかありません。ほぼ短絡です。これではもう機能しないですね

ウチのNは過去にも2回ほどダイナモがダメになったことがあり、その都度自分のクルマは抵抗値の成績の悪い順に使っていました。過去の故障はこんなにオイルが回ったことはなく、少なくともローター側は生きていましたが、今回はさすがにローターも使えません。そんなわけで、虎の子の非常在庫を使って修理せざるを得ませんでした。ダイナモは今現在、修理ができないので壊さないように細心の注意が必要です。
とにかく、走行中に
CHGランプが点灯したらすぐにエンジンを止めることが重要です。目的地まであと100mでもエンジンを停めてレッカーを呼んでください。そしてダイナモブラシの残量をチェックし、使用限界値を超えているようならば交換しましょう。これで直れば故障ではなく消耗です。ブラシが残っているのに点灯してしまうようでしたら故障です。アイドリング(1000回転前後)で点灯するのは正常です


オイルまみれになってしまった原因

ケース内オイルだらけ

リテーナー

ネジがゆるゆる

矢印部分、Rアウターリングの6mmネジ4本がゆるゆるです。この新車時の黒いパッキンは経年の劣化により縮んで薄くなってしまうようで、その結果ネジが緩んでオイルがじゃんじゃん漏れてしまったということのようです。いままで何台もボルトが緩んでいる車両を見ました。50年も経てば仕方がないですね

パッキンとオイルシールも交換

アウターリングの中にはクランクを支える2列のニードルベアリングが組み込まれています。不用意にアウターリングを引き抜くとニードルがバラバラになって落ちてきますので、下にお皿などを用意した上でパーツを無くさないように取り外します。取り付けるときはグリスを糊がわりにしてニードルを保持させてそっと差し込みます




せっかくなのでいろいろやっちゃおう

DSブーツ破れ

左サイドカバー

いろいろ出てくるな〜

ドライブシャフトのアウト側ブーツの破れも発見してしまいました。FF車のブーツは消耗品ですね。破れに気がつかずに中のグリスが無くなっちゃうとジョイントを痛めてしまうので、たまには下回りも覗いて様子を見た方がいいと思います
ドライブシャフトははイン側から分解するので、ほとんどの場合イン・アウト共に交換します

次回はプライマリー機構の分解です

この車両もいままでだましだましで乗り切ってきましたが、気になっていた不具合はたくさんあり、各部にガタがきているのは間違いありません。作業のついでに左サイドカバーも開けてN360の特徴であるプライマリー機構を目視したくなりなした。スロットルのオンオフでガツンと衝撃がありますので、チェーンが伸びちゃってるかテンショナーが減っちゃったかじゃないかな〜っという予想を上回る惨状でありました




深夜のハイウェイ


「みなさんすみません!」

ネオライフからサブロクGPへ3台で連なって参加したのですが、自分の車両がこんなありさまなので他の方には先に帰宅してもらいました。せっかく楽しい1日だったのに水を差してしまい誠にすみまめーん
約2時間待って、深夜1時にJAFが来てくれましたが、「お待たせしてすみません」と何度も謝られて、オレも「夜分にすみません」って謝って・・ちょっとした謝り合戦みたいになってました。深夜に来てもらったレッカー兄さんにもこの場を借りて「ありがとう!」と言いたいです

そんなわけで次回に続きます

ノーメンテのツケがまわってきたよ
<社用N360/タイプ3>
その2につづく