20.3.15 ノーメンテのツケがまわってきたよ・その2 <社用N360/タイプ3>
まだまだ現役!
思えばアマチュア時代からショップに行くことなどほとんど頭になく、試行錯誤しながら自分のトライアンドエラーの実験台となり、本格的に整備の楽しさを覚えるきっかけとなったこのクルマ。30年前でも近所のクルマ屋やホンダディーラーでは修理を断られていました。そのうち先代のネオライフにたどり着いてスカウトされて、そのままなんとなく流されるままホンダのサブロクしか修理できないメカニックになってしまったわけです。人生どうなるかわからないもんですね〜 というわけでダイナモの故障から始まったあれこれ。さらに突っ込んでプライマリー機構もリフレッシュしてみました
左サイドカバー内部の分解
美しいバランサー機構のパーツ Nのエンジンの中でも特にこのセクションが好きです。パーツの並び、構成、形状がとにかく美しいです。これこそ機能美ってやつですね パーツの構成がややこしいので、分解するときは各パーツをよく観察して役割などを考えながら順番がわからなくならないようにしておかないといけませんね
美しいバランサー機構のパーツ
Nのエンジンの中でも特にこのセクションが好きです。パーツの並び、構成、形状がとにかく美しいです。これこそ機能美ってやつですね
パーツの構成がややこしいので、分解するときは各パーツをよく観察して役割などを考えながら順番がわからなくならないようにしておかないといけませんね
チェーンの伸び プライマリーチェーンは単車や自転車とおんなじ仕組みのリンク式チェーンが使われていますが、これが以外とガタが発生して伸びていくのです。伸びるということはリンク間のスパンが変わるということで、スパンが変わるということはスプロケットの山との噛み合いがずれるということです。噛み合いがずれるということはスプロケットの正しい位置にチェーンが乗らなくなるのでスプロケット側の山が削れてしまうということになります。そうなるとますますチェーンも伸びていくと・・よろしくないですね カムチェーンやプライマリーチェーン、ライフ系エンジンのバランサーチェーンは分解時は見た目にはなんともなくても交換必須です
チェーンの伸び
プライマリーチェーンは単車や自転車とおんなじ仕組みのリンク式チェーンが使われていますが、これが以外とガタが発生して伸びていくのです。伸びるということはリンク間のスパンが変わるということで、スパンが変わるということはスプロケットの山との噛み合いがずれるということです。噛み合いがずれるということはスプロケットの正しい位置にチェーンが乗らなくなるのでスプロケット側の山が削れてしまうということになります。そうなるとますますチェーンも伸びていくと・・よろしくないですね カムチェーンやプライマリーチェーン、ライフ系エンジンのバランサーチェーンは分解時は見た目にはなんともなくても交換必須です
ゴムダンパー
オイルに侵されないゴムは存在しないらしい <左写真> ドリブンギヤ側に組み込まれている10個のダンパーゴムもヒビだらけでした。ここはプレートに挟まれていてぴったりの部屋状になっているのでバラバラになる危険は少ないのですが、これ以上劣化すると粉々になって崩れてしまいます。今回は中古の良品を組み込みました <右写真> ダンパーゴムを挟み込んでいるプレートは内径の縁が面取りされているのがゴム側です 以前、大手ゴムメーカーの方が言っていたのですが、耐油ゴムと呼ばれるものも相対的にオイルに強いというだけの話してあって、オイルによる劣化や硬化がないゴムというのは存在しないとのこと。なるほどね〜
オイルに侵されないゴムは存在しないらしい
<左写真> ドリブンギヤ側に組み込まれている10個のダンパーゴムもヒビだらけでした。ここはプレートに挟まれていてぴったりの部屋状になっているのでバラバラになる危険は少ないのですが、これ以上劣化すると粉々になって崩れてしまいます。今回は中古の良品を組み込みました
<右写真> ダンパーゴムを挟み込んでいるプレートは内径の縁が面取りされているのがゴム側です
以前、大手ゴムメーカーの方が言っていたのですが、耐油ゴムと呼ばれるものも相対的にオイルに強いというだけの話してあって、オイルによる劣化や硬化がないゴムというのは存在しないとのこと。なるほどね〜
いろいろすり減ってる
ドライブスプロケットの状態 手前が今回取り外したものです。スプロケットの山がほとんどなくなってます。これでよく動力が伝わってたもんだ。2本がけのチェーンのうち一本しか引っかかってなくてもう一本は惰性でついていってただけだったようです。 症状としてはスロットルのオンオフの時にタイムラグがあってガツンと引っ張られるような感じで非常に不快でした。 これが完全に削れてしまうとエンジンの動力がタイヤに伝わらなくなり前にも後ろにも進まなくなります
ドライブスプロケットの状態
手前が今回取り外したものです。スプロケットの山がほとんどなくなってます。これでよく動力が伝わってたもんだ。2本がけのチェーンのうち一本しか引っかかってなくてもう一本は惰性でついていってただけだったようです。 症状としてはスロットルのオンオフの時にタイムラグがあってガツンと引っ張られるような感じで非常に不快でした。 これが完全に削れてしまうとエンジンの動力がタイヤに伝わらなくなり前にも後ろにも進まなくなります
テンショナーローラーの状態 チェーンの張りを保つテンショナーローラーもこんなに削れていました。リペア用ローラーと比べると一目瞭然です。これではテンションを得られないですね。 結局のところどこから先にへたり始めたのかは順不同として、ローラーが減ってチェーンが暴れ出して伸び始めそれによってスプロケットが削れていくという負の連鎖が進んだ結果がこれです。ガンの転移のようなありさまです。 足回りのボールジョイントやホイールベアリングの関係も、同じように1箇所のガタが他の部位に転移していきます
テンショナーローラーの状態
チェーンの張りを保つテンショナーローラーもこんなに削れていました。リペア用ローラーと比べると一目瞭然です。これではテンションを得られないですね。 結局のところどこから先にへたり始めたのかは順不同として、ローラーが減ってチェーンが暴れ出して伸び始めそれによってスプロケットが削れていくという負の連鎖が進んだ結果がこれです。ガンの転移のようなありさまです。 足回りのボールジョイントやホイールベアリングの関係も、同じように1箇所のガタが他の部位に転移していきます
プライマリーテンショナーリペアキット
プライマリーテンショナーリペアキットの組みつけ方 <左写真> 古いローラーはカシメをドリルなどで削り落として取り外します。キットのローターもまたカシメで組み付けますが、先の丸いハンマーなどを当て子にしてダブルハンマーでカシメてやります <右写真> カシメすぎて動きが渋くなった場合は中央をセンターポンチなどで軽く叩いてカシメを戻してやります これでプライマリー周辺もリフレッシュされましたが、スロットルのオンオフでの衝撃は相当良くなったものの完全には治りませんでした。そうなってくると残された原因はデファレンシャルかドライブシャフトですね。ドライブシャフトは乗り始めた時からカーブを曲がる時にバキバキ音が出ているのですが、それ以上症状が悪化しないのでそのまま乗り続けています。いずれシャフトもやるようですかね
プライマリーテンショナーリペアキットの組みつけ方
<左写真> 古いローラーはカシメをドリルなどで削り落として取り外します。キットのローターもまたカシメで組み付けますが、先の丸いハンマーなどを当て子にしてダブルハンマーでカシメてやります <右写真> カシメすぎて動きが渋くなった場合は中央をセンターポンチなどで軽く叩いてカシメを戻してやります これでプライマリー周辺もリフレッシュされましたが、スロットルのオンオフでの衝撃は相当良くなったものの完全には治りませんでした。そうなってくると残された原因はデファレンシャルかドライブシャフトですね。ドライブシャフトは乗り始めた時からカーブを曲がる時にバキバキ音が出ているのですが、それ以上症状が悪化しないのでそのまま乗り続けています。いずれシャフトもやるようですかね
紅葉の葉の跡がキレイ
「数日経ったら模様が消えちゃいました(涙)」
洗車がキライなんですよね〜。乗っちゃえばボディの状態は気にならないんで。でも窓ガラスとミラーだけは(そこそこ)キレイにしますけど。そして機関は調子いいに越したことはありません。 自分の寿命よりクルマの寿命のほうがちょっと短いというのが理想的。自分にとっては生活の道具なので生きているうちに使い切りたいのです
ノーメンテのツケがまわってきたよ <社用N360/タイプ3> おわり